ウイルス性の風邪、食中毒、カビ…私たちの身の回りには、たくさんのウイルス・細菌があります。
掃除などをする上で、目に見えるほどの大きさであれば、除去や対策を講じることで安心感を抱くことができます。
しかし、ウイルスや細菌と呼ばれるものは、目に見える大きさのものではもちろんないので、ただ単に掃除などをしていても、除去できたのかどうかなんてさっぱりわかりません。
細菌に至っては、除去するどころか逆に増殖を促進させてしまう環境さえあるのです。
例えば、水をしっかり切った布巾での水拭きなどは、細菌などを増殖させてしうことだってあるのです。
食材を切った包丁やまな板は、さっと洗っただけでは除菌・殺菌といった面では不十分です。
ここでは、どのような方法で、どのようなものを使えばウイルスや細菌を撃退することができるのかをご紹介していきたいと思います。
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アルコールで除菌できるのはエンベロープウィルスと細菌!
私たちの身の回りには、たくさんのウイルスや細菌がいます。もはや、ウイルスや細菌に囲まれていないという状況を探す方が難しいくらいです。
これはウイルスや細菌に汚染されているということではなく、自然の中では目に見えない生物がたくさん暮らしていて、その中にウイルスや細菌も含まれているということですね。
そんなウイルスには大きく分けて2つのタイプがあります。
エンベロープというものを持っているウイルスと、持っていないウイルスです。
このエンベロープは、簡単に言えばウイルスに膜があるかないかです。
エンベロープを持っている代表的なウイルスには、
●インフルエンザウイルス
●水疱を作るヘルペスウイルス
●B型・C型肝炎ウイルス
●エイズウイルス
などがあります。
一方で、ノンエンベロープウイルスには、
●食中毒を引き起こすノロウイルス
●風邪症候群やプール熱を引き起こすアデノウイルス
●手足口病をひい起こすエンテロウイルス
などがあります。
そして、細菌では、一般細菌と呼ばれる食中毒の原因となる
●病原性大腸菌
●カンピロバクター
●サルモネラ菌
●黄色ブドウ球菌
●カビ
などがいます。
実は、これらすべてがアルコールで除菌できるわけではないのです。
アルコールで除菌できるのは、エンベロープウイルスと一般細菌というわけです。
ノンエンベロープウィルス、実はアルコール消毒では効き目がないのです。
毎年食中毒で大きな話題になるノロウイルスも、アルコール消毒では除去や防ぐことのできないウイルスなのです。
ノンエンベロープウィルスの対策には、アルコールではなく次亜塩素酸ナトリウムを使用します。
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ウイルスや細菌が発生する原因とは?
ウイルスや細菌が発生する環境・状況とはどのようなものなのでしょうか?
エンベロープウィルスは、単独では生存することができないので、なにもないところで増殖するということはできません。
他の細胞に宿り、その中で自己複製をして増殖していくので、常に他の生き物に感染し続けていきます。
細菌は、温度・水分・栄養の条件が揃うと、どんどん増殖していきます。
適温は、細菌の種類にもよりますが30~40度程度のようです。
いづれにしても、ウイルスや細菌が体内に入り込むのを防ぐために、感染経路となるものには除菌をしていきたいものです。
では、どのようにウイルスや細菌の除去を行えばよいのでしょうか?
薬局、スーパーでも購入できるあれで除菌!
最近ではどこでも見かけるようになったもの。それは抗菌・除菌シートです。
この手軽に購入できるシートには、アルコールが配合されているものがほとんどだと思います。私も愛用者の一人です。
「手軽に購入できるシートでは不安だ」という方には、ドラッグストアなどで購入できるアルコールをお勧めします。消毒用アルコールと表記されているかと思います。
その他にも、手を消毒する場合は保湿成分が配合されている手ピカジェルなのどのアルコール成分の入っているジェルがお勧めです。
アルコール除菌をより効果的にするには?
アルコール消毒と言っても、ただ単にアルコールをかけてふきあげればいい、アルコールを吹きかければいいというものではありません。
アルコール消毒をする上で大切なことは、対象物に水気がある場合は、一度水気を拭き取ってからアルコールを吹きかけて消毒しなければいけないということです。
万が一水気があるところにアルコールを吹きかけたりアルコール除菌シートを使っても、効果は薄まるどころか全く意味がないものになってしまうからです。
水気を拭き取ったところにアルコールで除菌をし、完全に乾かすことが大切です。
キッチンや厨房においては、使用後の調理器具(特にまな板や包丁)は、しっかりと洗浄したのち、水気を拭き取り、アルコールを吹きかけて乾燥させることでより高い除菌効果が期待できます。
これだけやってどのくらい除菌できるの?
主に細菌でのことですが、最も除菌効果がある濃度75%程度のアルコールを吹きかけても、細菌が死滅までに5分程度の時間がかかります。
死滅と言っても、完全に0にはならないようで、アルコールを吹きかける前の細菌数に対して、1/100,000程度の数は残っているようです。
少しでも細菌が残っていれば、環境によってはまた増殖してしまうので、アルコールで1度除菌したからと言っても過信は禁物ということになります。
アルコールは効果的な除菌方法の一つですが、こまめに除菌したり、他の除菌方法と併用するなどの手間が場合によっては必要になりそうです。
まとめ
●アルコール消毒をするにあたり大切なことは、水分を切ってからアルコール消毒を行うこと。
●アルコールで除菌できるのは、ノンエンベロープウイルスと一般細菌
●用途によっては、除菌シートやジェルの使用も好ましい。
●アルコール除菌と言っても、菌の数が0になるわけではない。
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